◎研修目標
・一般目標
病気や外傷の結果生じた障害をもった患者様がリハビリテーション医療を通して再び地域で社会参加するための援助ができる。
・行動目標
(1)リハビリテーションの理念や障害の概念、国際生活機能分類(以下ICF = inter- national classification of functioning,disability and health)を理解し、心身機能・構造・活動・参加の3つの次元及び個人因子・環境因子の2つの背景因子のそれぞれの視点から患者を把握しアプローチする方法を理解する
―カルテ記載や目標設定など日常臨床において、機能障害‐能力障害‐社会的不利、あるいは心身機能・構造‐活動‐参加という概念を使い分けることができる。
(2)ICFの各因子に応じた評価方法を理解し、自ら評価することができる
①健康状態について
②心身機能・構造について:運動学・診断学・機能障害の評価
③活動について:ADL概念の理解と評価(Barthel index=B.I、FIM=funtctional independence measure)
④参加について: IADL概念の理解と評価
⑤個人因子について:健康状況以外のその人の特徴の評価(性別、人種、年齢、その他の健康状態、体力、ライフスタイル、習慣、生育歴、困難への対処方法、社会的背景、教育歴、職業、過去および現在の経験、全体的な行動様式、性格、個人の心理的資質等)
⑥環境因子について:物的・社会的環境の情報評価(職場、家屋環境、地域社会環境等)
(3)各評価に基づき、治療方法を理解し適切な治療方針を立案し、リハビリテーションチームとして治療を行うことができる。また、その際患者のリスク管理ができる
①予後予測
②基礎疾患・全身状態の管理
③再発予防
④機能訓練:理学療法(含物理療法)、作業療法、言語聴覚療法
⑤補装具(義肢、装具、杖、車椅子)の処方
⑥合併症(疼痛・痙性等)に対する薬物治療:ブロック、薬物療法
⑦チームアプローチ:チーム医療、家族や本人との連携
⑧社会資源の活用:各種福祉制度、介護保険制度
(4)日本リハビリテーション医学会の定める各領域の主要疾患を理解し、適切な診断・リハビリテーション治療ができる
①脳血管疾患、その他の脳疾患
②脊髄損傷、その他の脊髄疾患
③関節リウマチ、その他の骨関節疾患(外傷を含む)
④脳性麻痺、その他小児疾患
⑤神経及び筋疾患
⑥切断
⑦呼吸器・循環器疾患
⑧その他(悪性腫瘍、熱傷等)
⑨廃用症候群・誤用症候群
◎方略
・臨床研修2年終了後の1年間は城南病院回復期リハビリテーション病棟で主治医として関わる。その際に一般内科のまとめも行う。検査としては嚥下造影を経験する。
・専門医を目指す場合、その後3年は日本リハビリテーション医学会の定める研修施設で研修を行う。なお、3年のうち2年は全日本民主医療機関連合会に属する事業所、1年は大学病院で研修を行うことが推奨される。研修施設では嚥下内視鏡、神経伝導検査・筋電図検査を経験する。
・研修施設での研修終了後の5年目は城南病院回復期リハビリテーション病棟で専任医として関わる。この1年の間に専門医取得をめざす。
・認定医を目指す場合、城南病院で2年、他事業所で1年研修を行う。その際、日本リハビリテーション医学会の定める研修会に積極的に参加する。
・研修期間を通して、外来・訪問診療等で退院後のフォローアップを行う。
・脳血管疾患・大腿骨頸部骨折の地域連携パスの会議に参加する。
・介護保険制度、障害者自立支援制度、生活保護等の概要につき講義を受け、各種書類を記載する。
・日本リハビリテーション医学会・日本整形外科学会共催の義肢装具等適合判定会に参加し、修了する。
・日本リハビリテーション医学会の主催するFIM講習会に参加し、修了する。
・義肢・各種補装具の処方を行う。
・条件が整えば専門医・認定医試験を受験する。
◎研修スケジュール(例)
◎参考資料
・民医連の後期研修について
全日本民医連ホームページ(リンク)http://www.aequalis.jp/resident2/program/
◎評価方法
・レポート作成:専門医・認定医試験時の書式に沿った形で作成し、指導医による評価を受ける。
・ポートフォリオによる振り返りを行う。
◎指導体制
プログラム責任者:山川文男、指導医:加賀美理帆
◎募集定員
2名
◎身分・処遇
身分:常勤
給与:法人常勤医師基本給に準じる
諸手当:医師手当、日・当直手当、賞与3回/年、住宅手当、交通費 など
休日:4週6休、 夏期休暇(5日間)、年末年始休暇、有給休暇
福利厚生:健康保険、厚生年金、失業保険 あり
学会:法人が認める学会の会費と参加保障(二学会まで)
※お問い合わせ
〒310-0803 茨城県水戸市城南 3-15-17
城南病院 医局 研修担当 山田圭吾
TEL:029-224-2210(医局 直通)